元大手ゼネコンの施工管理・ホームインスペクション100件超の立場から、 マンションの内覧でプロが見ている視点を公開するシリーズです。 第5回は、地味だけれど効いてくる「記録の残し方」とアフター保証の使い方

指摘は「口頭」で終わらせない

内覧会で一番もったいないのは、指摘を口頭で伝えて満足してしまうことです。 言った・言わないになり、手直し漏れが起きます。指摘は必ず、 場所・内容・写真をセットで記録し、書面(指摘一覧)にしてもらうのが鉄則です。

記録術の基本

  1. 現物に印:指摘箇所にマスキングテープを貼り、番号を振る
  2. 写真:全体が分かる引きの写真+傷が分かる寄りの写真をセットで
  3. 一覧化:「場所/内容/対応(手直し・回答)」の表にして、売主・施工会社と共有
  4. 再確認日を約束:手直し完了後の再内覧(確認会)の日程まで決める
  5. 保管:引渡し後も、この記録一式は保証対応の証跡として残しておく

アフターサービス保証・定期点検を"使い倒す"

新築マンションには、アフターサービス基準(部位ごとに保証期間が定められた表)と、 定期点検(1年・2年など)があります。これを使い倒すために:

  • 内覧会・入居後に気づいた不具合は、保証期間内に・書面で申し出る
  • 2年点検は特に重要。建具や内装、設備など短期保証の項目は、この機会に一気に見てもらう
  • 入居後に出たクロスの切れ・建具の調整・設備不良などは、点検時にまとめて記録・依頼
  • 構造や防水など長期保証の部位は、症状(漏水痕・ひび等)を写真で記録しておく

マンションならではの注意

  • 専有部と共用部の切り分け:共用部(外壁・廊下・エントランス等)は管理組合・管理会社が対応。

自分の住戸(専有部)と、共用部で窓口が違うことを押さえておく

  • 管理規約・長期修繕計画:入居後の大規模修繕や修繕積立金は、共用部の維持の要。

内覧会・入居の段階で目を通しておくと安心

記録は「安心」への投資

正直、内覧会で見つかる居住に支障するレベルの不具合は、そう多くありません (私の経験でも100件に数件です)。だからこそ、見つけた軽微なものを確実に直させ、 保証期間を賢く使う"記録の運用"が、長い目で効いてきます。

内覧会・点検の記録づくりや、指摘の仕分けを一緒に進めたい方は、プロの同行が役立ちます。 不具合探しはプロに任せ、あなたは新生活のイメージづくりに集中できます。

※内覧・内覧会に一級建築士が同行する 内覧同行 も承っています。